アイシーテープ × 陶芸!新しい絵付け体験

ホワイトボードや立体裁断の型紙制作、さらには工業用途などで多く使われているアイシーテープですが、実はこんな場面でも活躍していました!

それは、陶芸の絵付け時に「マスキング」や「模様付け」を行うために活用されていました。アイシーテープの粘着力と曲面にも貼れる柔軟性を活かして、陶器の表面に精密な模様付けをしたり、色がはみ出さないように特定の部分をマスキングすることができるんです。従来の絵付けでは難しかった細かいデザインも簡単に施すことができ、作品に新たな表現の幅が広がります。今回は、東京・六本木にある『六本木磁器倶楽部』さんにお邪魔し、陶芸とアイシーテープを組み合わせた絵付け体験をしてきました。どんな体験だったのか、その様子をご紹介します。

六本木磁器倶楽部とは?

六本木磁器倶楽部は、前田正博先生が主宰する陶芸工房です。前田先生は、陶芸界で非常に有名な現代陶芸家で、独自の技法を駆使して美しい作品を生み出し続けています。1948年、京都府久美浜町生まれ。東京藝術大学で陶芸を学び、同大学院工芸科陶芸専攻を修了しました。先生の作品は、シカゴ美術館やブルックリン美術館をはじめ、世界中の美術館のコレクションにも展示されるほどの評価を受けています。

前田先生は絵付けにおいては独自のアプローチを取り入れています。その中でも、アイシーテープを使ったマスキング技法が特徴的で、これを使うことで従来の技法では難しかった繊細なデザインや模様の表現が可能になります。この新しいアプローチは、陶芸の世界でも注目され、作品に新たな表現の幅を加えています。

アイシーテープが陶芸に役立つ理由

陶芸にはいくつかの工程があります。まずは土を練って形を作り、その後に乾燥させ、焼き上げます。そして、釉薬をかけた後に絵付けを行い、再度焼き上げて完成となります。絵付けの際、アイシーテープを使うことで、特定の部分をマスキングして色をはみ出さないようにすることができるんです。

前田先生曰く、『アイシーテープの良さは、その細さと柔軟さ。カーブや細かい部分にもきれいに貼ることができるため、陶器の表面に精密なデザインを施すのにぴったりなんです。それに、アイシーテープは手で簡単にちぎれるので、作業が効率的に進められます』
最初にスタッフの皆が絵付け体験をしてみると、想像以上の楽しさとその奥の深さに驚きました。

アイシースタッフの絵付け体験

アイシースタッフ達も実際に絵付けを体験してみました。最初は「どうやって使うんだろう?」とちょっと戸惑っていたのですが、前田先生に教えてもらいながら少しずつコツをつかんでいきました。特に驚いたのは、アイシーテープを使うことで、細かい模様や曲線を活かした模様が綺麗に表現できること! 思っていた以上に自由度が高く、楽しく作業できました。

最初にアイシーテープを使ってマスキング部分を決めて模様を施し、その後に絵具で色を塗っていきます。様々な線幅のテープをうまく使うことで、綺麗な色分けや模様のメリハリを再現できます。当然皆初心者なので、最初はなかなか上手に模様をつけることが難しかったのですが、作業しているうちに、スタッフそれぞれが「もっとこんなデザインにしてみたい!」というアイデアを次々に思いつくなか、六本木磁器倶楽部の方々にも丁寧にご指導いただきながらどんどん個性的な作品が出来上がっていきました。

一ヶ月後、アイシーに届いた素晴らしい作品たち

絵付け体験から約一ヶ月後、六本木磁器倶楽部からアイシーに素敵な作品が届きました。アイシースタッフが挑戦した陶器たちは、どれも個性的で、アイシーテープを使った個性的なデザインがとても印象的でした。
たとえば、シンプルでモダンな幾何学模様や、流れるような自然な曲線を描いたデザインなど、アイシーテープを使うことでより複雑な表現が可能になっていることが分かります。このアイシーテープを使った陶芸の絵付け・マスキングのアイデアと技法の素晴らしさに、アイシースタッフも感動しました。

前田正博先生へのインタビュー

ここで、前田正博先生にアイシーテープを使った絵付け技法についてお話を伺いました。

質問1. いつからアイシーテープを使い始めましたか?
前田先生:「アイシーテープを使い始めたのは、2008年ごろだったと思います。それ以前にもマスキングテープは使っていたんですが、どうしても3mmや5mmしかなく、カーブに合わせて貼るのが難しかったんです。アイシーテープを見つけた時は、その細かさに感動して、作風の幅が広がると感じました。」

質問2. アイシーテープを使おうと思ったきっかけは何ですか?
前田先生:「それまで使っていたマスキングテープでは、細かい部分や曲線に対応できなかったんです。でも、アイシーテープはすごく柔軟で、細かい部分まで綺麗に貼れる。これで、今までできなかったデザインが可能になると思って、すぐに使い始めました。」

質問3. アイシーテープの使い心地やお気に入りのポイントはありますか?
前田先生:「私は赤色のフリーテープをよく使っています。本来の用途とは違うかもしれませんが、鮮やかな色が作業中の気分を上げてくれますし、手で簡単にちぎれるので、非常に効率が良いんです。今後もこの技法を続ける限り、アイシーテープは欠かせない道具です。」

アイシースタッフの感想
アイシースタッフは、今回の絵付け体験を通じて、アイシーテープの新たな可能性を実感しました。最初は「本当にこれで絵付けができるの?」と思っていたものの、実際に体験してみると、様々なデザインを表現できるだけでなく、また陶芸の奥深さ、面白さを体感できました。アイシーテープがこんなにも陶芸の世界で役立つなんて、スタッフ一同驚きと感動の連続でした。

最後に

前田先生、そして六本木磁器倶楽部のスタッフの皆さん、素晴らしい体験をありがとうございました! アイシーテープが陶芸の世界にも広がり、新たな可能性を切り開くことができたと感じています。これからも前田先生のアイシーテープを使った作品が増えていくのが楽しみです。

六本木磁器倶楽部 : 〒106-0032東京都港区六本木3-5-7
TEL.03-3586-1205 masahiro.maeda@leaf.ocn.co.jp
GALLERY JAPAN

前田正博 受賞歴
2008年 智美術館大賞 現代の茶陶展優秀賞受賞
2009年 日本伝統工芸展日本工芸会総裁賞受賞
2010年 岡田茂吉賞MOA美術館賞受賞
2011年 日本陶磁器協会賞 受賞
2015年 創造する伝統賞 受賞
2017年 伝統文化ポーラ賞優秀賞受賞
2019年 神奈川文化賞 受賞

アイシーテープ製品の詳細については上記ページもご覧ください。

アイシーはTooグループの漫画画材のブランドです。アイシースクリーン、アイシー漫画原稿用紙をはじめ、つけペン用のインクやトレーサーなど、手描き漫画制作用のツールを広く揃えております。
2021年でブランド誕生50年目を迎えたアイシーは、これからも描き手の皆さまにお選びいただけるよう製品の企画・製造に真摯に取り組んでまいります。

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